メーティスの骸
美咲の話によると、牧場や養鶏場などのエサについて島民たちの話を盗み聞きをしたらしい。すると、イギリスから取り寄せているのだと話していたそうだ。

「そのエサがもしかしたら島民たちの不審死の原因って玲奈が言ったなら、あいつがこういうことしろよ」

「確かに、警察に通報されたら俺たちは捕まるね」

ぶつぶつ言いながら、透は牛たちのエサがある場所を探す。広い牧場だったが、案外簡単に見つかった。牛舎の隣に置かれていたのだ。

「よし、少し採取しよう」

洋一がそう言い、エサを袋に入れる。その時、「コラ！！誰だ！！」と大きな声が聞こえてきた。

「やべえ！逃げるぞ！！」

透と洋一は慌てて牧場から逃げ出した。



「ありがとう、これを早速調べてみる」

透が玲奈にエサを手渡すと、玲奈は真剣な顔で早速エサを調べ始める。

「お疲れ様。もう二人は休んだ方がいいよ」

麦茶を差し出し、美咲が微笑む。透は「そうさせてもらいます」と言い寝室へと向かった。そこに敷いてある布団に倒れ込むと、すぐに眠気が襲ってくる。
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