メーティスの骸
三 アルファベット
島から戻って数週間後、透はいつもの日常に戻ったことにかなり安心していた。
島民たちのことは洋一に任せ、透は玲奈のもとで今日も助手を務めている。
「ちょっと休憩しようよ〜」
シュークリームの入った箱を手に、美咲が声をかける。透は「行くぞ」と玲奈を連れてソファに座った。
三人でシュークリームとコーヒーを楽しみながら、色々な話をする。玲奈は寄生虫の恐ろしい事件を聞かせてきて、透が「やめろよ!」と怒鳴った。その時、ふとあの事件を思い出す。
「そういえば、アルファベットの事件が最近は起きてないな。前は頻繁にあったのに」
玲奈の涙を思い出し、透は呟く。すると玲奈の表情に一瞬影がさした。
「……おそらく、もう事件は起こらない」
「どう言うこと!?」
透だけでなく、美咲も玲奈に訊ねる。玲奈は紙とペンを取り出した。
「今まであったアルファベットは、ただのアルファベットじゃない。並び替えるとこんな単語になった」
島民たちのことは洋一に任せ、透は玲奈のもとで今日も助手を務めている。
「ちょっと休憩しようよ〜」
シュークリームの入った箱を手に、美咲が声をかける。透は「行くぞ」と玲奈を連れてソファに座った。
三人でシュークリームとコーヒーを楽しみながら、色々な話をする。玲奈は寄生虫の恐ろしい事件を聞かせてきて、透が「やめろよ!」と怒鳴った。その時、ふとあの事件を思い出す。
「そういえば、アルファベットの事件が最近は起きてないな。前は頻繁にあったのに」
玲奈の涙を思い出し、透は呟く。すると玲奈の表情に一瞬影がさした。
「……おそらく、もう事件は起こらない」
「どう言うこと!?」
透だけでなく、美咲も玲奈に訊ねる。玲奈は紙とペンを取り出した。
「今まであったアルファベットは、ただのアルファベットじゃない。並び替えるとこんな単語になった」