不器用オオカミとひみつの同居生活。


「食ったかも、じゃないじゃないですか!
ばっちり食ってるじゃないですか!空っぽですよこれ!」


「いや、俺のかと思って」


「俺のはこの前食べてたでしょ!?なんでそんなすぐ忘れるんですか?」


「悪い」


花平くんにもほんのすこし罪悪感があるのか、何も言い返してこなかった。


だから、逆にこれ以上言うこともできなくて……


それでもまだ言い足りなかった私は話題を変えて、もごもごと口の中で呟いた。



「それに、今日は遅れてでも来るって言ってたじゃないですか……花平くんの嘘つき」


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