不器用オオカミとひみつの同居生活。
すうちゃんはでも、と訂正するように声を上げた。
「昨日も来てたことには来てたけど、ほとんど教室にいなかったじゃん」
「それでもいいの。一年の時なんか、学校にすら来てなかったし。十分進化してるよ」
そっか、こっちゃんって花平くんと同じクラスだったんだ。
話を聞くかぎり、一年のころは他の人と同じ。
顔が良いただの不良ぐらいにしか思ってなかったんだって。
となれば好きになったのはわりと最近ってことになる。
好きになった日数と熱意は比例しないんだなって思った。
こっちゃんとすうちゃんは花平くんトークで盛り上がっていたけど、昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴った。