不器用オオカミとひみつの同居生活。



翌日。


集合時間の前に、こっちゃんとお土産を見にいくことになった。




ええっと

まずはすうちゃんでしょ、バイト先でしょ、刈谷先生でしょ。


あとは……



指折り数えていくけど、次の指に来たとき。


薬指だけがどうしても動かなくて。



「……」


無理やり折ってみるけど、モヤモヤしたままだった。


どうせ会ってないんだし、私がオリエンテーションに行ってることすら知らないだろうし……


すっと薬指を戻した。



とりあえず3つだ。



「カヤちゃん!すみれの何にした?」

「んー、まだ決まってなくて」


隣でいろいろ見ていたこっちゃんの両手はすでに埋まっていた。


すうちゃんへのお土産はストラップにするらしい。


私は悩んで、温泉街限定の入浴剤にした。



示し合わせたわけじゃないけど、私もこっちゃんも食べ物系はさけた。


さすがにね。

またお腹壊しちゃいけないし。


< 165 / 403 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop