不器用オオカミとひみつの同居生活。
翌日。
集合時間の前に、こっちゃんとお土産を見にいくことになった。
ええっと
まずはすうちゃんでしょ、バイト先でしょ、刈谷先生でしょ。
あとは……
指折り数えていくけど、次の指に来たとき。
薬指だけがどうしても動かなくて。
「……」
無理やり折ってみるけど、モヤモヤしたままだった。
どうせ会ってないんだし、私がオリエンテーションに行ってることすら知らないだろうし……
すっと薬指を戻した。
とりあえず3つだ。
「カヤちゃん!すみれの何にした?」
「んー、まだ決まってなくて」
隣でいろいろ見ていたこっちゃんの両手はすでに埋まっていた。
すうちゃんへのお土産はストラップにするらしい。
私は悩んで、温泉街限定の入浴剤にした。
示し合わせたわけじゃないけど、私もこっちゃんも食べ物系はさけた。
さすがにね。
またお腹壊しちゃいけないし。