不器用オオカミとひみつの同居生活。
いざやってみると、時給もすこしアップするし
お客さんも日中ほど多くないし。
案外いいかも。
深夜の店内はお客さんもまばらで、最後のお客さんはおつまみとお酒を買ってついさっき出ていった。
時計を見上げる。
時刻はすでに午前0時を回っていた。
そろそろ上がれるな。
今日の夜ご飯はどうしよう。
「お茶漬け食べたいな」
鮭があったから鮭茶漬けにしよっと。
なんて贅沢なの!
このときの私は気が緩みきっていた。
「店員さん、店の前に誰か倒れてるよ」
戻ってきたお客さんに声をかけられるまでは。