不器用オオカミとひみつの同居生活。
「口、痛くなかったんですか?ご飯食べてるときとか」
「気にならなかった」
これだけ切ってたら水を飲むだけでもしみそうだけど……やっぱり不良はよくわからない。
傷の手当てが終わり、タイミングよくお風呂のお湯も溜まったから先に入ってもらうことに。
彼は手ぶらだったから、もちろん着替えも持っていなかった。
私はそれを見越して、コンビニのバックヤードにずっと前からある、忘れ去られた男物のスウェットを借りてきたのだ。
サイズがぴったりかはさておき、それを渡して浴室に向かってもらった。
バスタオルはすでに出してある。
お風呂の使い方は説明しなくてもわかるだろう。
どの家も大体同じだ。