不器用オオカミとひみつの同居生活。
「今はまだ厳しいかもしれないけど、名前が好きになれるように頑張るから。
ねえ、笑ってほしい。お母さんの本当の笑顔が見たい」
「憂……」
この日、生まれて初めてお母さんが私に笑ってくれた。
作り物じゃない、本当の笑顔。
「ありがとう、お母さん」
過去は変えられないって言うけど、塗り替えることはできるから。
今からでも遅くない。
過去も、未来も。
みんなの笑顔で溢れるようになったらいいなって。
そう思った。