不器用オオカミとひみつの同居生活。
「ご飯、おかわりしますか?」
「ん」
無理に話を合わせたり、
必要以上に詮索されたりすることもない。
一緒にご飯を食べて、
ちょっとだけ取り留めのない話をして、
ただありのままにその場にいればいい。
現実から目を背けているだけだなんて、そんなことはわかってる。
きっと問題を抱えているのは私だけじゃないってことも。
だけどこの関係は居心地が良くて、
ふたりで食べるご飯は、いつもよりも美味しかった。