不器用オオカミとひみつの同居生活。
雨夜を越えて
コンビニには毎日違う顔がおとずれる。
いつも明るくてたくさんの商品が陳列されている店内で、いろんな人が買い物をしていく。
学生だったり、サラリーマンだったり、主婦だったり。
バイトは基本的に楽しいし、やりがいも感じる。
だけどごくたまに厄日があって、そんな日のバイトはしんどい。
「ただいま……」
つ、疲れた。
ほんっとうに疲れた。
この日がその厄日で、家に帰り着くころには私の身体はぼろぼろだった。
今日は異様にクレーマーが多かった。
理不尽なことで何度も怒鳴られ、『申し訳ありません』が染みついた身体をはやく温めたくて。
上着を脱いで、脱衣所に直行する。
まだお湯をためてないけどこの際シャワーだけでいい。
寒いだろうけど今すぐにシャワーを浴びたい。