びぃだま ~小さな恋物語
それから毎日
ボクはカズに言われ家に帰っては“スキ”と小声で練習
誰にも聞こえないと思ってたら
「さっきからブツブツ何言ってるの?」
いつからそこに居たのかお母さんが戸口に立ってた
「カズに言われたんだ、練習してこいって」
「何を?」
「シオリちゃんに好きって言える様にって」
「未だ言ってなかったんだ? なんでもいいけど、そんな小さな声じゃ練習にならないでしょ? もっと大きな声で言わないと伝わらないよ」