前略、結婚してください~過保護な外科医にいきなりお嫁入り~
「明神さんは最近ご結婚されたのね。お若くて驚いたわ」
「あ、私たちの主人は大学病院の教授なんだけど、明神先生の名前は聞いているの。若くして素晴らしい腕を持っているって」
なかなか話を抜けられないものの、久夜さんのことを褒めてくださるのは嬉しいので「ありがとうございます」と微笑んだ。それに、こちらがあまり話さなくても場が持つのはありがたい。
美味しいフレンチを堪能しながらなんとかやり過ごしていると、北澤さんという教授夫人の矛先が私の隣の女性に移る。
「園田さんのご主人もドクターなのよね。どちらの病院ですか? 何科?」
やけに詳しく聞くなと思うも、園田さんは癒し系の笑みを浮かべて返す。
「放射線科で、画像読影をメインに行っています。病院は海老名市なので、名前をご存じない方のほうが多いかと」
「へぇ~そうなの」
おしとやかな雰囲気の彼女の返答に、北澤さんともうひとりの教授夫人は意味深に口角を上げて頷いた。ふたりともどことなく目が笑っていない気がするのはなぜだろう。
「あ、私たちの主人は大学病院の教授なんだけど、明神先生の名前は聞いているの。若くして素晴らしい腕を持っているって」
なかなか話を抜けられないものの、久夜さんのことを褒めてくださるのは嬉しいので「ありがとうございます」と微笑んだ。それに、こちらがあまり話さなくても場が持つのはありがたい。
美味しいフレンチを堪能しながらなんとかやり過ごしていると、北澤さんという教授夫人の矛先が私の隣の女性に移る。
「園田さんのご主人もドクターなのよね。どちらの病院ですか? 何科?」
やけに詳しく聞くなと思うも、園田さんは癒し系の笑みを浮かべて返す。
「放射線科で、画像読影をメインに行っています。病院は海老名市なので、名前をご存じない方のほうが多いかと」
「へぇ~そうなの」
おしとやかな雰囲気の彼女の返答に、北澤さんともうひとりの教授夫人は意味深に口角を上げて頷いた。ふたりともどことなく目が笑っていない気がするのはなぜだろう。