前略、結婚してください~過保護な外科医にいきなりお嫁入り~
「しかし驚きました。まさか重南先輩に会えるとは。相当なワルだったって中学で伝説になってたんですよ」
「その伝説とかいうのを作ったヤツぶっ飛ばす」
様になっているスーツ姿の櫂だが、仏頂面になって当時を彷彿とさせる悪態をついた。
大地くんはケラケラと笑い、伝説の先輩に臆することなく絡み続ける。俺よりも櫂に懐いているとは……これまた複雑な気分だ。
それより、今は嫌がらずに式に参列してくれた櫂に感謝したい。
彼の気持ちを考えると招待してもいいものか迷ったが、俺の両親も以前から櫂を受け入れたいと願っていたこともあり、いい機会になればと誘ってみた。
意外にも断られず、両親とも険悪にならず普通に接しているようだ。身体の調子も無理をしない生活をしていれば問題なく、それに関してもホッとしている。
俺も櫂に歩み寄り、穏やかに話しかける。
「ありがとう、来てくれて」
「ああ。お医者様のタキシード姿を見て笑ってやろうと思ってね」
彼はわずかに口の端を持ち上げるものの、笑ってやるというほどにこやかではない。
「その伝説とかいうのを作ったヤツぶっ飛ばす」
様になっているスーツ姿の櫂だが、仏頂面になって当時を彷彿とさせる悪態をついた。
大地くんはケラケラと笑い、伝説の先輩に臆することなく絡み続ける。俺よりも櫂に懐いているとは……これまた複雑な気分だ。
それより、今は嫌がらずに式に参列してくれた櫂に感謝したい。
彼の気持ちを考えると招待してもいいものか迷ったが、俺の両親も以前から櫂を受け入れたいと願っていたこともあり、いい機会になればと誘ってみた。
意外にも断られず、両親とも険悪にならず普通に接しているようだ。身体の調子も無理をしない生活をしていれば問題なく、それに関してもホッとしている。
俺も櫂に歩み寄り、穏やかに話しかける。
「ありがとう、来てくれて」
「ああ。お医者様のタキシード姿を見て笑ってやろうと思ってね」
彼はわずかに口の端を持ち上げるものの、笑ってやるというほどにこやかではない。