前略、結婚してください~過保護な外科医にいきなりお嫁入り~
「あなたですか? 姉ちゃんの彼氏でもないのに結婚を約束したっていう変人ドクターは」
「っ、大地!」
いきなりなんてことを! ていうか、いつから見ていたの!?
冷や汗を掻く私に対して先生はまったく動じておらず、悠々とした調子で挨拶する。
「こんばんは。伊吹の弟さん?」
「はい……すみません先生、失礼なことを」
代わりに私が謝るも、大地に反省した様子はない。
「これから一家団欒の時間なんで、お引き取りください」
「大地っ!」
どうしてそんなに先生を毛嫌いするのよ……と困り果てていたときだ。玄関からこちらに向かってきた母が大地の頭をぺしっとはたき、申し訳なさそうに先生と向き合う。
「明神先生、だったかしら? 本当にごめんなさいね。この子、昔から伊吹が大好きで」
「いえ、こちらこそすみません。大地くんからお姉さんを奪ってしまって」
ふたりのやり取りに私は苦笑し、大地は顔をしかめて「そんなんじゃねぇ」と物申している。ひとまず母が助けに来てくれてよかった。
ほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間、母は予想外のことを言い始める。
「っ、大地!」
いきなりなんてことを! ていうか、いつから見ていたの!?
冷や汗を掻く私に対して先生はまったく動じておらず、悠々とした調子で挨拶する。
「こんばんは。伊吹の弟さん?」
「はい……すみません先生、失礼なことを」
代わりに私が謝るも、大地に反省した様子はない。
「これから一家団欒の時間なんで、お引き取りください」
「大地っ!」
どうしてそんなに先生を毛嫌いするのよ……と困り果てていたときだ。玄関からこちらに向かってきた母が大地の頭をぺしっとはたき、申し訳なさそうに先生と向き合う。
「明神先生、だったかしら? 本当にごめんなさいね。この子、昔から伊吹が大好きで」
「いえ、こちらこそすみません。大地くんからお姉さんを奪ってしまって」
ふたりのやり取りに私は苦笑し、大地は顔をしかめて「そんなんじゃねぇ」と物申している。ひとまず母が助けに来てくれてよかった。
ほっと胸を撫で下ろしたのもつかの間、母は予想外のことを言い始める。