私、悪い子じゃないよ、いい子ダヨ
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 8月 それはとても暑い月であった。テニス部の夏休みの部活内容は、主にグラウンドの走り込みやボール拾いと言った部活動中全ての炎天下にいるような地獄な内容だった。



 地獄の時間が終わり、暑さにへばりながらも下校しているときに事件は起こった。喉が渇き飲み物を飲もうと水筒を開けたとき、



 「あぶなーい、、、」



 サッカー部のボールが飛んできたのだ。超豪速球というわけでもなく、何らかの原因でポーンと優しく飛んできたボールは私の頭にちょうど当たるような角度で落ちてきた。



 そのホールを見たとき私はフッと笑いをこぼした。



 「テニス歴一年半をなめるな、!」



 何を思い、この結果に出たのか、今振り返っても謎なのだか、私はまさかの水筒をラケットがわりにしてボールを打ったのだ。しかし水筒とラケットは違うもの、サッカーボールとテニスボールは違うもの、しかも水筒の長さはラケットの持ち手ぐらいの長さしかない。だから、私は、思いっきり、空振りをしたのだ!最悪なことに開けたまんまだった水筒は中身に入っていた飲料水を綺麗にぶちまけ、放り投げだされた。



 「っぁ、」



 ラケットの太さより太かったからと言う原因もあるだろうが水筒はきれいに手から放り投げだされ弧を描き地面に落ちた。運良く水筒の落ちた場所には誰もいなく水筒の中身が、すべて、こぼれただけですんだ。、ん?こぼれた、?



 「あっあーーー、水筒が吹っ飛んだー」



 あわててそこの場所に行くがむなしく水筒の中身は少しも入っていなかった。



 「あっあー、どうしよう飲み物が、」



 あまりに悲惨な出来事に落ち込んでいると



 「なにやってんのよ、あんたは、」



 あきれたように私に話しかけてくるのはわが親友の香織。

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