私、悪い子じゃないよ、いい子ダヨ



 「?これは、自家製のお茶よ、葉っぱから育てて作ったのよ、最初は苦いけど飲んでると美味しくなるわよ、」

 「私、苦いのは飲めない…」

 「あら、忘れてたわ、ごめんなさい」



 苦い飲み物を(コーヒーとか)好き好んで読む人の心がわからん…。
 
 だが…、善意で貰った飲み物にケチをつけたくない。覚悟を決め、一気に飲み込む!



 「ごぼっ、けほっ、かはっ、」



 く、口の中が、爆発を起こしている…。葉っぱをそのまま食べたような風味が口全体に広がる。胃の中身が逆流しそうになり、思わず口を手で押さえる。



 「大丈夫?無理して飲まなくても良かったのに」

 「親友の、好意を、無為にするわけ、ないだろ」



 ニカッ、と決め台詞ならぬ決め顔を決めてみたが、香織の反応はいまいち…。



 「あ、うん、ソーナンダ、アリガトー」



 しかし、口の中は依然として苦いまま。どーしようか。

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