エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
翌日、出勤すると私と洋介さんは本来の部下と上司の関係に戻った。
仕事では視察をしたラグーンの接客を通して採寸の重要性を改めて再確認した。
そこで後越デパートで今度、測定会をすることになった。
実際にラグーンでの測定がどのようなものだったかをまとめ、B Aと測定会に向けてのミーティングを行った。
そのため毎日忙しく、課長と顔を合わすことはあまりなかった。
今週は後越デパートにいる方が多かった。
ここで成功したら他のデパートでも時期をずらし測定会を行う予定だ。
そのためにも今が頑張りどころ。
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私生活では明久さんと結婚式に向けての打ち合わせを日曜日に行っている。
正直いってそこに愛は全くなく、お互い事務的な会話ばかりだ。
だけど両親のいる前ではそういうそぶりを見せないようにしていた。
「ドレスは決まった?」
「まだです。来週ぐらいには見に行こうかと思ってるけど……どうして?」
今まで興味を示さなかった明久さんの様子がいつもと違う。
「いや、時間が合えば一緒にと思って」
だがその提案を私は断った。
「私といても面白くないでしょ?彼女さん誘ったら?」
「……」
明久さんは驚いた様子で私を見た。
「どうかしました?」
「いや、そういうこと言える人なんだなと思って」
「割り切った関係でといったでしょ?」
だが明久さんは何かを言いたそうにしていた。
「どうかしました?」
「前に子供は作らないっていったよね」
「はい」
「多分そういうわけにはいかないよ。政略結婚と言ってもやはり跡取りは必要だし、このまま子供がいなきゃ君の嫁としての立場も悪くなる。それと彼女とは別れようかと思ってる。腰を据えて君との結婚生活に臨もうと思ってる。だからもう一度専業主婦になることを考えてほしい」