エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
その途端力が抜けた。

「は〜〜。緊張した〜」

「俺いなくても良かったんじゃないの?」

「いや、お前の存在がありがたかったよ本当に」


私たちは何事もなかったかのように各部署に戻った。


その日の午後、正式に結婚が白紙になった。


鴨居社長はその申し出にひどく反対したのだが、父が突きつけた明久さんの女性関係を記録した調査報告書を見て言葉を失ったことを兄から聞いた


だが私と洋介さんのことで父から連絡はなかった。


それから2週間が経った。

今日は後越デパートでのイベント当日だ。

いつもより早く起きた私は後越デパートへと向かった。

まだデパートの社員も出勤していない時間帯にランジェリー売り場へ向かうと、イベントの準備のため業者さんが資材を搬入していた。

「おはようございます」

『おはようございます』

業者さんたちの元気な声に私も気合が入る。

私は早速バッグを置くとイベントの準備に取り掛かった。

< 154 / 175 >

この作品をシェア

pagetop