エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
三章
私は備え付けの便箋に愛人関係を結ぶ上でのルールを箇条書きに書いた。

内容はこうだ。

・原則会うのは月曜日から土曜日に限る。
・私の素性は明かさない。
・会う会わないの判断は私が決める。
・身体の関係は最後までしない。
・万が一どちらかが本気になった時はこの関係を解消する。
・二人で会っているときにかかった費用は有川泉が持つこと。

ドラマや映画で見る愛人というのはお互い合意の上で肉体関係を持ち、どちらかが金銭的な援助をし、それを継続していくらしいのだが、私たちの場合はちょっと違っている。

まず二人とも独身であるということ。

でも私には婚約者がおり1年以内に結婚をする。

そんな私が婚約者以外の男性と恋人関係を結んだ。

もちろん愛人というのだから金銭的な援助は私がする。

だが、本来の愛人関係と大きく違うのは肉体関係のラインだ。

最後までしない。

これだけはどうしても受け入れられず、ルールに書き込んだ。

課長はしばらくその内容をじーっと見ていたがパッと顔を上げ目線だけを私に向けた。

「質問がある」

「な、なんですか?」
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