エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
「あっ、それと……」

「まだあるんですか?」

これ以上、上から色々とかぶせられるのが嫌だった。

「おいおいそんな怒るなよ。でもこれ契約だからね。気になることは聞いておかないと」

自分で作っておいてこんなことを言うのもなんだが、課長の事務的な言い方がまるで仕事の延長の様でなんだか面白くない。

「そうでしたね。なんでしょうか」

感情を抑えながら尋ねた。

「一つだけ追加しておきたい項目があるんだけど……ペンを貸して」

変なことを書かれるのではと思い躊躇したが、今の私には課長に勝てる気がしなかった。

テーブルの上の置いてあるペンを渡すと課長は何かを書きそれを私に差し出した。


・二人でいる時は互いを名前で呼び合う。もし名字や役職で呼んだ場合はペナルティを課す。

「これは……」

「そのまんまだ。俺はお前を泉と呼び、お前は俺を洋介と呼ぶ。課長と呼んだらペナルティ」

今まで課長以外の呼び方で呼んだことがないのにいきなり名前呼びってハードルが高すぎない?

でも気になるのはペナルティの内容だ。

「もし名前以外で呼んだらどうなるんですか?」

課長は唇に手を当て「キス」と言った。
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