エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
月曜日、出勤すると課長は何事もなかった様に普段通り仕事をこなしていた。

「有川、次回の後越デパートでのフェアの人員確保はできてるか?」

「はい。現場のB Aと当日はうちから私と戸田が応援に行くことになってます」

「わかった。あとフェア関連の販促物だが——」

「こちらが各店舗への送り込みの数量になります」

「……わかった。これから打ち合わせがあるから何かあればメールしろ」

「わかりました」

驚くほど普通だ。

あんな人が私の愛人?正直信じられない。

そう思いながらも普段はこんなことしないのに目で追ってしまう。

でもこんなことして噂でもたてられたら身も蓋もない。

一ヶ月後にウォルカのデパート向けシリーズの新作フェアが開催される。

新しいデザイナーさんを迎え、よりエレガントでセクシーなシリーズ展開になる。

ターゲットも20代から30代、40代から50代に分け、それぞれの年代にあった商品を展開する。

そのため今回はC Mに起用したモデルが来店し、トークショーと試着会。

そして目玉となるランジェリーショーを開催することになっている。

私たちはその準備のため毎日忙しくしている。

そんな中での愛人契約。

本当にやるのだろうかと半信半疑でもあった。

今日だって課長とは仕事以外の会話は一切ないし、ほとんど打ち合わせ。
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