エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
五章
「え?そんな」

その知らせは後越デパートで行われる新作フェアの準備をしている時だった。

シュリのマネージャーから連絡があり、シュリが昨夜救急搬送されたとのこと。

虫垂炎だが思った以上に悪く入院をしたというのだ。

シュリが出れないとなると別のモデルを探さなくてはならないのだが、こんなギリギリでモデルを探すのは至難の技。

私は会社に電話を入れ至急代役を見つけるよう指示した。

それから30分後。連絡を受け洋介さんもやってきた。

「課長」

「で?モデルは見つかりそうか?」

私は首を横に振ることしかできなかった。

「まずいな……だがショーは15時からだ。まだ時間はあるから諦めるな」

「はい」

返事をしたものの、このショーのために連日残業したり各部署に頼みごとをしたりしていたことを思い出すと、なんでこんな日にと思わずにはいられなかった。

だけどクヨクヨしてても仕方がない。

洋介さんのいうように全く時間がないわけではない。

私はあらゆるところに連絡を取った。
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