エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
「やっぱりダメか」

洋介さんは落胆の色を隠せなかった。

私はどうする事もできない自分の無能さに苛立っていた。

そして代役が見つからないまま開店した。

お客様が続々とやってきた。

今日はトークショーと試着会と新作ランジェリーショーがある。

トークショーは急遽デザイナーさんにお願いした。

彼はイケメンだからシュリの代役としては申し分ないという洋介さんの判断だった。

この判断は間違っていなかったいた。

試着会にはたくさんの人が参加してくれた。圧倒的に若い女性が多かった。

司会を務める女性には男性から見た女性の色気や、デザイン秘話なんかをメインにお願いした。

そして私たちはというとショーの決断をせまられていた。

だがどうしてもモデルが見つからない。

やはりショーはできないのか。

そう思った時だった。

洋介さんが控え室に入ってきた。

そして私の前に立つと「お前がやれ」と言ったのだった。

私にはその意味がわからなかった。

するとメイクさんや他のスタッフが私をじーっと品定めするような目で見る。

「え?何?」

キョロキョロする私にみんなが頷いた。

「有川さんだったらいいんじゃないですか?シュリほどではないですが平均より身長は高いし、スタイルもいいですし」

え?みんな何を言ってるの?

「というわけはお前がシュリの代役でモデルをやれ」

「え?……無、無理です。モデルなんて絶対いや!」

なんで私が下着姿で自分の体を晒さなきゃいけないのよ。

すると洋介さんが私の腕を掴み「ちょっと3分借りる」と言って私を別室に連れ出した。
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