エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
「こんな下着で彼氏に迫ったらイチコロって言いたいところだけど……泉の彼氏には見せたくないな」

やはりこずえは明久さんのことを相当嫌っているようだ。

無理もない。

私以外の女性とも付き合ってるのだから。

「そういえばさっき堤課長にあったけど……」

今はその名前を聞きたくない。

あの人のせいで私は今こんなセクシーな下着姿になっているのだから。

「随分落ち着きがなかったというか……泉のそばにいてあげてって言われたんだよね」

「……へえ〜そうなんだ」

するとこずえが私の顔をじーっと見た。

「な、何?」

「ね〜あんたたちなんかあった?」

「あんたたちって誰のことよ」

「堤課長と泉に決まってるじゃない」

え?なんという観察力。って褒めている場合じゃない。

「あるわけなじゃない。私たちが仲悪いのはこずえが一番知ってるでしょ?」

「……そうだけどさ〜……まあいいや」

追及されなかったことにほっとしたのも束の間。

こずえはニヤリと笑うと売り場に戻っていった。

洋介さんが心配?

仕事のためならなんだってするくせに。

私もだけど……。

するとトントンと誰かがノックした。

「はい」

「まもなく出番です」

私はバスローブを着ると大きく背伸びをし、深呼吸をした。

できる。私にはできる。

そう心に念じ私はショーに臨んだ。
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