陽だまりの中のきみへ
桜の季節
【詩音side】
4月のはじめ。
もう最近の桜なんて、3月には散っちゃうから、ちょうど昇降口を出たところにある大きなソメイヨシノには、葉がついている。
「しーおーんーっ!ティッシュちょーだいっ!!」
ソメイヨシノを見ていた私、蒼山詩音(あおやましおん)にティッシュを求めてきた女の子が、昇降口から走って出てきた。
私は、「もー、しょーがないなぁ」といいつつ、その女の子にポケットティッシュを渡した。
「ありがとー!助かる!」
そう笑った彼女は、三好菜月(みよしなつき)。
私は部活に入っていないかわりに、生徒会の書記をやっていて、菜月は副会長をやっている。クラスは違うけど、だいぶ仲良くなれた。
人懐っこくて、友達も多い菜月。
私とは違って、初対面の人にも明るく話しかけられる菜月を、尊敬してる。
4月のはじめ。
もう最近の桜なんて、3月には散っちゃうから、ちょうど昇降口を出たところにある大きなソメイヨシノには、葉がついている。
「しーおーんーっ!ティッシュちょーだいっ!!」
ソメイヨシノを見ていた私、蒼山詩音(あおやましおん)にティッシュを求めてきた女の子が、昇降口から走って出てきた。
私は、「もー、しょーがないなぁ」といいつつ、その女の子にポケットティッシュを渡した。
「ありがとー!助かる!」
そう笑った彼女は、三好菜月(みよしなつき)。
私は部活に入っていないかわりに、生徒会の書記をやっていて、菜月は副会長をやっている。クラスは違うけど、だいぶ仲良くなれた。
人懐っこくて、友達も多い菜月。
私とは違って、初対面の人にも明るく話しかけられる菜月を、尊敬してる。
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