泡沫の記憶
中学のクラスは男女仲が良くて
特にいつも一緒にいたグループ
男子6人 女子5人
楽しかった
オレが春から行く高校には
3人が合格した
オレと瀬倉(せぐら)と咲田(さきた)
瀬倉とは保育園からずっと一緒で
幼なじみみたいで
休みの日はよく泊まったりしてた
グループの中で1番仲が良くて
オレ達を中心にグループが大きくなった
咲田は中学から一緒だった
よく3人で受験勉強した
オレと瀬倉はいつも咲田に教えられてた
オレはたぶん
咲田のことが好きだった
一緒にいて楽しくて
話も合うと思ってた
咲田の笑顔が好きだった
咲田の笑う顔を見て
いつもかわいいな…って思ってた
その笑顔が
瀬倉に向けられたものだって気付いたのは
高校の登校日だった