泡沫の記憶

瀬倉がオレの家に来た次の日だった



「瀬倉、私に区切りをつけさせるために
自分の気持ち言ってくれたのかなって思った」



咲田が言った



「うん…
LINEの前の日にオレの家来た

その時も
オレの気持ち確かめるために来たと思う

なんであんなにいいヤツなんだろ…」



「また3人でいれるかな?」



「うん、いれるよ
…けど、咲田とふたりがいい時もあるかも…」



「え?」



「いや、ごめん、なに言ってるんだろ、オレ」



オレは動揺した



「…嬉しい
私も小栗と行きたいところいろいろあるし
したいこともいっぱいあるよ」



咲田もそう言ってくれて
なんか嬉しかった



「うん、咲田の行きたいところいろいろ行こう
したいことって、なに?」



「あ、一緒に写真撮りたい!
似合わないけど、浴衣着たし…」



咲田がスマホを出して
ふたりで撮った



カシャ…



咲田が写真を見て笑った



「小栗、半分写ってない
もっと近寄って…」



咲田に言われて咲田にくっついた



ドキドキする


カシャ…



「うん、今度は大丈夫!」



咲田が写真を確認して言った



「あ、瀬倉に送ろ!」



咲田がそのまま瀬倉に送った



すぐに既読になって 返信がきた



〔ウザ〕



その後すぐに



〔お幸せに〕




瀬倉ありがとう…



また3人で

いつまでも3人で



たまにふたりで

いさせて



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