片想いは今日でおしまいでいいよね?
「ひろちゃん、弘樹!!遅刻するよ」
美里が弘樹の玄関で叫ぶ。
「タイムリミット、あと1分!」
「今行く~!」
少女漫画の1コマのように、口にパンを加えて出てきた弘樹に、思わず、ぷっ、と笑ってしまった美里だった。
学校までは、約300mという好立地。弘樹は高校生になるのを心待ちにしていた。そして、今日は、夏休み明けの1日目。
「はひるぞ!みぃ!」
パンをくわえながら走れるのだろうか・・・という疑問は置いておいて、美里は弘樹について行った。弘樹は陸上部のスプリンター。本気で走ったら、美里なんかと一緒に行けない。かなり、スローダウンしてくれている。
滑り込みセーフで1-Aの教室に入る。2人の席は隣同士だ。幼馴染なせいで仲がいいのもあるが、なぜか、席も近くなることが多い。
「弘樹!なんだよ、そのパン!」
弘樹の親友の中井くんがちゃかす。
「で、夫婦でご出勤か」
「美里とは、そんなんじゃないよ」
ずきん・・・。照れ隠しで言っているのかもしれないが、あたしとの仲を否定されるたび、やはり傷つく。
美里が弘樹の玄関で叫ぶ。
「タイムリミット、あと1分!」
「今行く~!」
少女漫画の1コマのように、口にパンを加えて出てきた弘樹に、思わず、ぷっ、と笑ってしまった美里だった。
学校までは、約300mという好立地。弘樹は高校生になるのを心待ちにしていた。そして、今日は、夏休み明けの1日目。
「はひるぞ!みぃ!」
パンをくわえながら走れるのだろうか・・・という疑問は置いておいて、美里は弘樹について行った。弘樹は陸上部のスプリンター。本気で走ったら、美里なんかと一緒に行けない。かなり、スローダウンしてくれている。
滑り込みセーフで1-Aの教室に入る。2人の席は隣同士だ。幼馴染なせいで仲がいいのもあるが、なぜか、席も近くなることが多い。
「弘樹!なんだよ、そのパン!」
弘樹の親友の中井くんがちゃかす。
「で、夫婦でご出勤か」
「美里とは、そんなんじゃないよ」
ずきん・・・。照れ隠しで言っているのかもしれないが、あたしとの仲を否定されるたび、やはり傷つく。