片想いは今日でおしまいでいいよね?
その日の昼休み。いつもと同じように、弘樹かこんで話が弾んでいた。

「弘樹君、ちょっと」

と話しかける咲綾ちゃんに、

「伊田さん、なに。ここでいいだろ?」

と冷たく言い放つ弘樹。それはないんじゃない?とひそかに思うあたし。

「じゃあ、この手紙。読んでくれる?」

「ああ。」

受け取っちゃった。咲綾ちゃん、脈ありなのかな。

5時限目のチャイムが鳴った。

「咲綾ちゃんからの手紙、嬉しい?」

嫉妬いっぱいのあたしは尋ねる。

「どうせ、あれだろ?ラブレター。答えは、決まってる」

「そうなの・・・?」

「そんな、泣きそうな顔すんな。お前は、笑ってろ」

こんな状況じゃ、笑えないよ。
< 6 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop