優しい温もり【完結】
頼朝said
いつからだろう。
俺は一人の少女を目で追っていた。
うららかな春の日。
初めて彼女に会った。
友達と笑顔で話している彼女がいた。
楽しそうな彼女。
楽しいはずなのに・・・ほんの一瞬現れる表情。
あまりに一瞬で見間違いかと思ってしまうほど
それは・・・淋しい・・・疲れている・・・・・幼く見える彼女には似合わない表情だった。
それが彼女
山村 美優”
との出会いだった。
授業中、いつも空を眺め遠くを見つめている彼女。
そして俺はついつい彼女を見つめていた。
彼女がそんな俺に気付くことはないのだが・・・・・・。