優しい温もり【完結】
散々心の中では”ヨリくん”って呼んでいるけど・・・・・
実際超えに出すと思うとドキドキして呼べないよ。


「みゅ~ちゃん。は・や・く・」
あなたはいくつですか?って感じの甘えた声で催促された。



「・・・・・・・・ヨリ・・・・・・くん・・・・・」
消え入りそうな、微かな声で呼んでみた。

「よしよし。ちゃんと呼べるじゃん。」
”ご褒美”って言いながら、やさしく頭を撫でてくれた。


多分いま、私は真っ赤な顔をしているはず。
体の熱がすべて顔に集中しているみたい。
俯いたまま頼くんの顔が見れないよ。

「じゃぁ~な。真面目に授業受けろよ。」
そう言いながら、ポンと頭を叩いた。

私は驚きながら顔を上げると、優しい笑顔の頼くんと目が合った。


「あ・・・・あの・・・・またここに来てもいい?」
思い切って聞いてみた。

「あー。昼は大体ここにいるかな。」
ガシガシと頭を掻きながら話す頼くん。

「じゃぁ、またね。」
私は準備室を勢いよく出て行った。



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