優しい温もり【完結】

そんな中、誰かが“今日の橘先生、いつもと雰囲気が違って、ちょっとかっこよく見えなかった?”って一言で周りは、今日感じた橘先生について盛り上がった。
いつもはダサ男なのに、今日はちょっといけてたよねって言うのが皆の感想。

今日の橘先生は、白ラインの入った黒のジャージに白のポロシャツ。
それだけなら、いつものダサ男だったはずなのに・・・。
いつも顔を隠している前髪をキャップの中に入れ、いつものメガネではなくサングラス。
ちょっと大人の男をにおわせる雰囲気だった。
前に聞いたとき、素顔がばれるのが嫌だって言っていたのに・・・・今日は橘先生ではなく、頼朝に近かった。

「実はイケメンなんじゃない?」
「私、今日の橘なら全然OKかも~。」
なんて 皆好き放題。
それを黙って聞いていた私は、胸がざわついていた。
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