優しい温もり【完結】
気付けば、花火会場から少し離れた人影の少ない浜辺。

「到着。」
隣の頼くんがいきなり車を止め、降りていった。

こ・・・・ここ??

「姫どうぞ。」
またしても、ドアを開けてもらった。

「はい。」
って差し出された手。
私はその手に捕まりながら、浜辺に下りた。
下駄で砂浜って歩きにくいよ。

少しだけ歩いた私たちは砂浜に座った。

何でここ?
花火見たかったのになぁ。
周りは真っ暗。波の音と遠くに聞こえるはしゃぐ声。
少し離れたところに見える光。
周りの暗さにちょっぴり不安になり、繋いだ右手に力を入れた。

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