幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜
「なら、今回もヴィクトリアたちに始末してもらおう」

マディソンの命令を受け、少年たちは銃を手に処刑場へと向かう。そこにはいつものようにカレンーーー裏切り者が椅子に縛り付けられていた。

「やめて!!嫌!!死にたくない!!もうしないから許して!!」

カレンが泣き叫ぶ中、少年たちはカレンの始末をするために銃弾の用意を始める。マディソンが命じれば、銃は発砲される。そうすればカレンの命はない。

エヴァの心が震える。カレンと出会い、初めて「友達」というものを知った。人と関わる楽しさを知った。カレンの命を奪わせない。奪われたくない。エヴァは覚悟を決めた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

大声を上げ、エヴァは銃の用意をする少年たちに殴りかかる。少年たちはエヴァが攻撃をすることに驚き、対応に遅れた。エヴァは次々に少年たちを気絶させていく。

「ヴィクトリア、何を!?」

マディソンたちも驚いていた。エヴァは銃をマディソンたちの足元に撃ち込み、威嚇する。戸惑った表情の中、ユダだけが穏やかな顔をしていた。しかし、その理由を考えている暇などない。
< 136 / 190 >

この作品をシェア

pagetop