幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜
「エヴァ!落ち着いて……!」

シリウスを押し倒したエヴァは、今にも泣き出しそうな顔をしている。そしてシリウスを押し倒しながら言った。

「私は、こうして人を傷つけることしかわからないのです!あなたをいつか傷つけてしまうかもしれない。それが怖くて、いっそ殺してほしいくらいなのです!」

「エヴァ……」

シリウスの頰に温かい何かが落ちてくる。それは、エヴァの瞳からこぼれ落ちた涙だった。

「エヴァ、少しだけ部屋から出よう。リビングに来てほしい」

シリウスはエヴァに優しく話しかける。エヴァの力が緩み、シリウスはゆっくり体を起こした。

「行こう」

エヴァの手を引き、シリウスはリビングへと向かう。エヴァが部屋の外に出るのは久しぶりだ。エヴァは顔色が悪くなり、どこかやつれている。そしてその表情は暗い。

早く笑ってほしい、そう思いながらシリウスはリビングのドアを開けた。

「エヴァ、久しぶり〜!!会いたかった!!」
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