幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜
「誰なの!?」

エヴァが問いかけると、ドアがゆっくりと開く。目の前に現れた人物にエヴァは言葉を失った。

「久しぶりだな、ヴィクトリア」

「ずいぶん逃げ回ってくれたわね」

そこには、銃を手にしたマディソンとメイソンがいた。エデンの幹部だ。エヴァは一瞬驚いたものの、すぐに相手を倒そうと動く。

「抵抗するとコイツを撃つわよ」

マディソンがそう言うと、聖職者のような格好をしたエデンの崇拝者が意識を失いグッタリした男性を連れてくる。それはーーー。

「シリウスさん……!」

シリウスに銃が突き付けられ、エヴァの胸に恐怖が広がった。抵抗をすればシリウスは容赦なく殺される。それはエヴァが一番よく知っている。

エヴァはゆっくりと両手をあげる。その体は小刻みに震えていた。マディソンとメイソンがニヤリと笑った。






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