幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜



「美しい姫、どうか私と踊っていただけませんか?」

「はい。喜んで」

「あなたにずっと触れていたい。しかし、私は……私の本当の姿は……」

「言わないでください!私は、あなたとこの国を守りたいのです!」

休憩を挟みながら、エヴァとシリウスは稽古を続ける。シリウスは「エヴァ、とても演技が上手だね!」と驚いていた。シリウスに褒められ、エヴァは嬉しくなる。

そして、キスシーンが近づいてきた。

「あなたの呪いを解ける方法を見つけました」

「それは一体……?」

これから行うことにエヴァは緊張を覚える。エヴァはゆっくりとシリウスの頰に触れた。

「真実の愛のキスです」

エヴァは迷うことなく目を閉じ、シリウスの顔を引き寄せる。二人の唇が確かに重なった。

「っ!?」

シリウスはとても驚いている。エヴァも恥ずかしさからすぐに唇を離した。初めて触れた唇は緊張しすぎて柔らかかったことしか覚えていない。しかし、それでも幸せだった。
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