幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜

エヴァは、剣術など武術に優れているとアイヴィーは最近知ったばかりだが、芸術にも優れていることには驚いた。

「エヴァ、これをあなたが作ったの？」

エヴァの作る衣装は繊細で、とても美しい。アイヴィーは一目でエヴァの才能に惚れてしまった。そして、エヴァと仲良くなりたいと思っている。

「ねえ、エヴァ」

休憩時間、紅茶を飲みながらアイヴィーはエヴァに話しかけた。エヴァの隣にはシリウスとかぐやもいる。

「今度、私と街に遊びに行かない？一緒に買い物に行きたいの！」

「買い物……ですか？」

エヴァは、どうしたらいいと言いたげな顔でシリウスを見つめる。シリウスはニコリと笑って言った。

「せっかくだし、行っておいで。まだ街で買い物をしたことはなかったし、いい機会だと思うよ」

エヴァの着ているドレスは、全て屋敷に置かれているものだ。エヴァ自身のものは紫の花の髪飾り以外、何もない。

「一緒に買い物に行きましょう！シリウスにドレス選びを任せたらとんでもないことになりそうだし」