幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜

「いただきます」

二人で手を合わせ、パスタを口に運ぶ。アイヴィーの顔が幸せそうなものに変化した。

「んん〜！おいしい！」

「はい。とても、おいしいです」

そう言い、食べ続けるエヴァの頰にアイヴィーは手を伸ばす。そしてその頰を触った。

「アイヴィーさん？」

「エヴァ、あなた笑ってみなさい。人は笑った方が素敵なのよ」

「笑う……」

ほら、こうするのとアイヴィーはにこりと笑う。エヴァはアイヴィーの表情をしばらく見つめた後、同じように口角を上げた。しかし、その顔はまだぎこちない。

「こうでしょうか？」

「う〜ん……。まだちょっと表情が硬いかな。でも笑っていた方がもっと素敵！」

アイヴィーがそう言うと、エヴァは意識しているのか笑おうとしてくれた。この表情がいつか自然にできるようになればいいな、とアイヴィーは思いながらパスタを食べる。

パスタを食べ終わり、アイヴィーは「甘いものを食べましょう！」と言ってデザートを注文することにした。