幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜
「この暗号の最後の文にあるスターダイオプサイドは、パワーストーンの一つですよね」

「確かそうだったと思う」

ケイリーも何度か本物のスターダイオプサイドを目にして暗号を解こうとした。しかし、黒っぽいパワーストーンを見ていても何もできなかったのだ。

「ケイリーさんは、石言葉はご存知ですか?」

「石言葉?花言葉なら多少は知ってるけど」

「アイヴィーさんとかぐやさんに教えていただいたんです。例えば、ガーネットには生命力、活力といった石言葉があります。スターダイオプサイドの石言葉は、幸運の道しるべ、信頼、抑制、理性など悪い環境を改善するという意味が多く込められています」

「幸運の道しるべ……」

ケイリーの頭の中に、エイダンの顔が浮かぶ。ギターを壊してしまったあの時、エイダンは失望してしまったのではないか。ケイリーの頭の中でグルグルと疑問が巡っていく。

「そして次に、最初の道しるべとなり季節を教えてくれるものですが、これは星のことではないでしょうか?」

「星!?」
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