幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜

「バージルさん、私も戦います！私が先に彼らを食い止めますので、バージルさんは皆さんをお願いします！」

そう言い、エヴァは勝手に外に飛び出していった。その時に外から聞こえてきたのは、「ヴィクトリアだ！！捕まえろ！！」という言葉だった。

「ヴィクトリア？あいつはエヴァだろ？」

バージルはそう思ったが、今はシリウスたちを起こしていくことにした。廊下の窓から外を見ると、エヴァが何人もの兵士らしき人物と戦っている。その光景は、バージルの知る戦場そのものだった。

「起きろ！！とんでもないことになっている！！」

シリウスたちを起こし、事情を説明すると「エヴァは大丈夫なの？」とアイヴィーが顔を真っ青にした。

「僕も行った方がーーー」

そう言い立ち上がろうとするシリウスをバージルは止める。

「お前が行っても足手まといになるだけだ。エヴァは誰よりも強い。これから俺も一緒に戦う。だからお前らはとりあえずここから逃げろ」