結ばれる運命だから
「ちゃんと ご飯 食べないと。せっかく 悠香が 作ってくれたのに。」
しばらく私を抱き締めて 俊樹は そっと離して言う。
「俊樹のせいでしょう。」
責める目で 俊樹を見つめると
「悠香 可愛いから。ご飯より 美味しそう。」
と照れた顔で 俊樹は 笑った。
「俊樹が来るって わかっていたら もっとちゃんと 料理作ったのに。」
私は 麦茶を一口飲んで 言う。
「もう少し 遅くなると思ったんだ。これなら 悠香に 待っていてもらえばよかった。」
俊樹の言葉に 私は 首を振る。
「家の方が 落ち着くでしょう。」
と言うと
「お預けが 辛いの。」
と俊樹は 口を尖らせた。