結ばれる運命だから
『今日は 早く上がるよ』
金曜日の昼休み 俊樹からラインが届く。
『夕食作って 待っているね』
私は一人 頬を染めてしまう。
「ねえ、モッチー。彼氏 できたでしょう。」
そんな私に 竹内さんが 気付かないはずがなく。
「えー。何で ですか。」
動揺した私も 意味不明な返事をしてしまう。
「モッチー、純情だね。真っ赤だよ。いいなあ。」
山本さんにも 冷やかされて。
でも 相手が俊樹だということは 気付かれていない。
社内恋愛禁止ではないけれど。
周りに 気を使わせてしまうから。
私達は 会社では 今まで通り あまり話さない。
「どんな人? そのうち私に 紹介してよ。」
真剣に言う竹内さん。
「そうね。モッチーに相応しいかどうか、私達が 見ないとね。」
と山本さんまで言う。
「そうですね。機会があったら お願いします。」
私は ぎこちなく笑い 2人に言う。
山本さんと竹内さんは 私の相手が 俊樹だと知ったら 何て言うだろう。
そんな事を考えていると 自然と顔が ほころんでしまう。
「もうやだなぁ モッチー。顔がニヤケているよ。」
竹内さんに言われて 私は 更に赤くなってしまう。