結ばれる運命だから
私の肩から 腕を外した 俊樹。
ニッコリ笑って 私を見る。
「いいの?みんなに バレちゃうよ。」
私の胸は まだ ドキドキしていた。
「うん。悠香は 俺の彼女だもん。」
少し照れた顔で 俊樹は 私の頭を撫でる。
「我慢できなかったんだ。木村さんの ” えー ”っていう声。ムカついて。」
そう言って 私の顔を見て
「でも 悠香 エラかったよ。ちゃんと 断っていて。」
と続けた。
そして もう一度 頭を撫でてくれる。
「イイコ、イイコ。」
なんて 言いながら。
給湯室じゃなかったら 私 俊樹に 抱き付いていたから。
嬉し過ぎるよ。
俊樹に 認めてもらえたから。
これから みんなに 色々言われるとしても。
山本さんと 竹内さんの 驚く顔が 浮かんで。
それさえも 嬉しかった。