結ばれる運命だから
30
ようやく 4人の都合が合ったのは 12月に入ってから。
街は クリスマスムードに 染まっていた。
せっかくだからと おしゃれなレストランを 予約した俊樹。
案内された テーブルには 務が一人 座っていた。
「何だよ、2人して。すっかり 良い雰囲気じゃん。」
照れて 『 よお!』と言う俊樹に 務は 呆れた顔をする。
相変わらず 日焼けして。
あの時と あまり変わらない雰囲気の務。
「俊樹 全然 連絡くれなくて。水くさいよ。」
膨れた顔の務に
「務も、だろう。」
と俊樹は笑う。
「俺は 田舎に引っ込んで。連絡するようなこと 何もないんだよ。」
拗ねた顔のまま 務は言う。
「務君、焼けてるね。今も サーフィンやっているの?」
クスクス笑う俊樹に代わって 私が聞くと
「仕事で焼けてるの。土焼け!」
と務は 私にも 呆れた顔をした。