結ばれる運命だから

「寒いけど 少し 遠回りしようか?」

俊樹は 私の肩を 抱き寄せた。

「うん。」


部屋で 向かい合って 話すよりも この方が 話しやすい。


「元カノと 付き合っていた時 俺 今みたいじゃなかったんだ。」

俊樹は ポツリポツリと 話し始める。

私は 黙って 頷く。


「会うのが 面倒くさくて。電話とかラインも。デートしてる時は 楽しいと思うんだけど。どうしても 彼女じゃないと ダメっていうんじゃなくて。」


俊樹の話しを 聴きながら 

まるで 私みたいと 思っていた。



「多分 彼女は 不満だったと思う。俺に会うたびに 責めるんだ。俺のこと 冷たいって。」


「私みたい。」


私は 我慢できずに 言ってしまう。

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