結ばれる運命だから

「悠香の 元カレも そうだったの?」

俊樹は 大きな勘違いをした。


「ううん。私が 俊樹と同じだったの。いつも 彼に怒られていて。ラインの返信が遅いとか。礼奈との予定を 優先するとか。」


今度は 俊樹が 驚いた顔で 私を見る。



「私、自分は そういう風にしか 付き合うことが できないって思っていたけど。」


私が そこで 言葉を切ると 俊樹は 立ち止まって 私を抱きしめた。


「俺とは こんなに 一緒にいるのにねぇ。」


私を抱いたまま 俊樹は言う。


頭の上から 聞こえる 俊樹の言葉は 私の胸に 熱く届く。



「うん。ちょっとでも 離れるのが イヤなくらい。」


「本気で 好きになるって こういうことなんだなぁ。」


私は 俊樹の胸に ギュッと顔を付ける。

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