結ばれる運命だから
『フフッ。悠香 心配しなくて 大丈夫だよ。務と 一晩一緒にいて 私 吹っ切れたから。』
礼奈の強がりに 私は 涙が滲んでくる。
『でも 務君 礼奈のこと 好きだと思うけど。』
『昨夜は あの夏の続き。私達にとっては 非日常だから。また 普通の毎日に 戻ったら 忘れちゃうわ。務も私も。』
礼奈を 慰めなければ いけないのに
逆に 私が 礼奈に 慰められている。
『礼奈。また遊びに来て。私 少しは 料理上手になったから。ご馳走作るよ。』
何を言っても 礼奈を傷付けるような 気がして 私は 話題を変えてみる。
『イヤよ。悠香と俊樹に 当てられるだけしゃない。』
礼奈は いつもの明るい口調で 答えた。