結ばれる運命だから

「大学生?」

務達から 少し遅れて歩きなが 俊樹が聞く。



「うん。2年。そっちは?」

私は、まだ名前を呼べない。


「俊樹。俺達は 4年。」

と俊樹は 少し笑って答えた。



「へえ。最後の夏休みじゃない。」

私が言うと、俊樹は笑顔で頷く。

「そう毎日、サーフィン三昧だよ。」

と言って。



私は、クスクス笑って

「それに、夜は ナンパ三昧。」

と言うと、俊樹は

「コラっ。」

と言って 私の頭を チョンと叩いた。


私の胸は キュッと縮む。

「毎日、サーフィンしているの?」

それを隠すように 私は聞く。



「うん。朝と夕方。さっきも乗って来たよ。」

と俊樹は答えた。

「へえ。それで昼間は ビーチハウスでバイト?」



私の質問に

「そう。住込み、食事付き、サーフィン付きのバイト。」

と俊樹は 楽しそうに言う。


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