結ばれる運命だから
アパレルメーカーに就職した礼奈。
最初は 販売員からのスタートらしい。
勤務地は ファッションビルのテナント。
勤務時間もバラバラ、休日も合わないから。
なかなか 会って話すことは できないけれど。
あの夜を 礼奈も大切に思っていた。
あの夏 海から帰ってしばらくの間 礼奈は『務』 『務』と言っていた。
そのうち 就活や卒論に 忙しくなったけれど。
私達は 時々 あの夏を思い出して 盛り上がっていた。
それでも いつの間にか 2人とも
あの夜を 思い出にすることに 成功していたのに。